A place to hide away


今回初めて繙く会を、図書館以外で開催しました。


場所は名古屋の伏見にあるランプライトブックホテルの1階のカフェ。



一人で利用する人は奥のカウンター席。

おしゃべりしながら利用する人は二人がけのテーブル席を案内されました。


一応気になった本を選んでテーブルまで持ってきたものの



昨日はみねこさんが持ち寄られた大正10年の短編小説を読み

意見交換と相成りました。




みねこさんは、

著名な谷川俊太郎さんの父で哲学者の谷川徹三さんが

政界人や財界人、文豪と盛んに交わした書簡を研究する会に参加されています。



この短編小説はその谷川徹三さんのお姉さんが書かれた物だそうです。



保守的な家に生まれ

婿を取って跡を継ぐことになった女性の嘆きを描いたものでした。



小説を読んだ私の感想は、

ちょっと面食らうものだったかもしれません。



この女性が心持ちを変えることができたら

この時代のこの家に生まれた理由を

もっと別の視点でポジティブに捉えることができたら

もう少し明るい展望を開くことができたかもしれない、と。



社会の狭さ、時代の息苦しさ、自由のなさ、女性の地位のなさ、窮屈さばかりに目をやっていたら

この小説のように重苦しくなって然りだと思います。



そんな私の捉え方を裏付けるかのように

ちょうど今日またアメブロの振り返り投稿で

1年前の今日の投稿があがってきたので

ブログにしました。



ランプライトブックスホテルの1階のカフェは

24時間営業だそうで


美しい本に囲まれた美しい空間は

夜、家に帰りたくないとき、なんだか一人になりたいとき

ちょっとした逃避行にはちょうどいい場所だなと感じました。



現代でさえ、国や文化が違えば

女性にそんな選択肢はないところのほうが多いのかもしれません。



そんな気持ちで

タグに a place to hide awayと付けてインスタを投稿しましたが



そういう歌はあるのかな、なんて検索してみたら



なんと、1年前の今日アメブロで綴ったのと同じカーペンターズの歌に

"(A place to) Hideaway"という歌が。



この短編小説のモデルとなった女性は

その後、自殺という道を選んだそうです。



カレン・カーペンターは

拒食症が原因で命を落とすことになりましたが

その陰には、満たされなかった母親との関係があると言われています。



どんな思いでこの歌を歌っていたのか。

カレンの歌う姿に

心休まる場所を探していたカレンが見えるような気がします。



<<SONG OF THE DAY♬>>