心に響く言葉たち~「ビミョー」を生んだのは私!

いつもご覧いただきありがとうございます。


土曜日は、名古屋栄の松坂屋南館で開催中のスタジオジブリ 鈴木敏夫「言葉の魔法展」を見に行きました。

ジブリファンの夫も誘って、家族3人で楽しんできました。


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実は私、

昔から、短い言葉で人の心を動かす、「コピー」に憧れていました。

特に、道徳的な謳い文句で知られるAC(公共広告機構)のCMは、今風にいうと私の中の「神」でした。

いつかACの仕事がしたい!なんて思って

"宣伝会議"という雑誌を買ってコピーライター養成講座などを検討していた時期もありました。

ただ、何を隠そう、私はその道へ進む勇気が全くなく。

国際協力、農業支援、航空会社、コラムニスト、ジャーナリスト、翻訳家、心理カウンセラー、犯罪心理学・・・

やりたいことがたくさんありすぎて、ひとつに絞ることができなかったのもあります。

ただ不思議なことに、こんなに言葉に関する仕事に興味を持ちながら、

一度たりとも出版社や新聞社に入りたい、という思ったことはありませんでした。

たぶん、「大好き」なままでいたかったのだと思います。

かろうじて、「英語」「翻訳」という道へは進むことができましたが、

いまだにいつか、自分の言葉でコピーを作りたいと思っています。


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実は・・・

皆さんには到底信じてもらえないとは思うのですが、

世の中に「ビミョー」というセリフを初めて登場させたのは、私だと自負してきました。


あれは私が高校生の時。1994年4月から1997年3月までのどれかの年です。

西武新宿線の通学途中。

同じ高校に通う信花(のぶか)ちゃんという友だちに車内で

何かについての感想を聞かれたのです。

「そういえばみさちゃん、あれどうだった?」といった感じで。

ふいに聞かれたので、適切な感想がとっさに出てこなくて、

「ビ・ビミョー・・・」という苦肉の言葉を発しました。

私はただニュアンスで「期待したものと違う」ことを伝えたかったのですが、なぜか「ビミョー」という素晴らしい(?)表現になってしまったのです。


それまで「ビミョー」なんて言い方は誰も使う人はいなくて、

世の中にまかり通ってはいなかったので

それを聞いた友だちは、「ビミョー?(笑)ビミョー?」と生まれたての言葉を面白がってくれました。

そして、混雑した車内で「ビミョー!」を連発。

この一件はとても嬉しくて、何についての感想だったかは全く思い出せずとも、「ビミョー」の起源についてはしっかり覚えることとなりました。


それからしばらくして気付いた時には世の中に「ビミョー」という言葉が定着していました。


私はあの当時から自分が「ビミョー」の生みの親だと思っています。



今年の1月にブログをスタートしてから、

いつかこの「ビミョー」について触れたいと思いながら、

これまでの私は喪に服していたこともあり、

控えめに生きなければいけない、と自分をセーブしていました。


そんな気持ちを知ってか知らずか、ある時、神様が粋な計らいをしてくださったのです。

忘れもしない、4月20日の朝ドラ「半分、青い」。

劇中の主人公・鈴愛(すずめ)のセリフに、「ビミョー」が登場したのです!!


そのときの私は・・・

私に自信を持たせてくれるかのようなタイミングに感動するとともに、

いやいや、この当時にはまだ「ビミョー」はなかったよ・・・とドヤ顔をしておりました。


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鈴木プロデューサーの「言葉の魔法展」の出口で、おみくじを引くことができました。


前後の人たちは皆、おみくじが「トン」と落ちてきて赤い台の上で止まるのですが

私の番だけは、なぜかおみくじが「ポーン」と跳ねて床に落ちました。


そんな私のおみくじ・・・

どんな言葉が出てきたかというと


“ひっそりと、生きるしかない。

一所懸命に。”


この言葉には本当にひれ伏したくなりました。

なぜなら、私は、「生き方改革・働き方改革」したものの、

今のところ限りなく無職に近い主婦に落ち着いていて

早く大成しないとと、ちょっと焦りつつあったから。


展示会場にたくさん並べられた心を打つ言葉と書を見ていたら、

私も鈴木プロデューサーみたいにもっと有名になりたい、もっと人気になりたい、もっと認められたい!!という気持ちが強く沸き上がってきました。


いやいや、身の程はわきまえております。

鈴木プロデューサーは、「雲の上」の存在です。


そして、その功績は一朝一夕で残されたわけではありません。

それが十分にわかる展示会でした。


私はこの「おみくじ」の言葉を胸に、

私もきっといつか・・・と信じて

日の目は見なくとも、ただひたすらに「ひっそりと」「一所懸命」がんばっていこうと思いました。


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実はこの「一所懸命」という言葉。


5月末にカーペンターズの I NEED TO BE IN LOVE を翻訳したときに

私があえて選んで使った言葉でした。


鈴木プロデューサーも

「一生懸命」より「一所懸命」のほうが好きと、後記でおっしゃっていました。


以下が私が日本語訳した歌詞の一部です。


『楽な方を選んでここまできた

けれど得られたものはそれ相応

一所懸命って意味を学んだのは

ずっと後のことだった』


歌詞の内容もまさに・・・シンクロ。


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そんな私が、今回、「一所懸命」に日本語訳した歌があります。

今は自他共に認める「変容」の時で、

私の頭にこのメッセージとこの曲が降りてきました。


Lady Gaga の "Born this way" です。

今回も英語のリズムと韻に合わせて日本語訳を作りました。


ぜひ一度、日本語訳に当てはめて歌ってみていただけたら嬉しいです♡

冒頭の “生きろ。そなたは美しい。” という言葉と通じるところがあると考えています。


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スタジオジブリ・鈴木敏夫 言葉の魔法展は、本日が最終日。

次回は石川県の金沢21世紀美術館で7月27日~8月25日まで開催されるそうです。

言葉の力をいただける展示会です。

本当に行ってよかった。


本日も最後まで長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。