前夜の雷と豪雨が嘘のように、すっきり晴れた土曜日。
みなさんはいかがお過ごしですか?
(今日、神社の外で見かけたアオスジアゲハ)
最近のニュースは、継父による「しつけ」という激しい虐待で亡くなった5歳の女の子の話題。
昨日、娘の習い事に行った先でも、通りすがりのママたちが「許せない」「死刑しかない」と話していました。
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2010年のこと。大阪で幼い姉弟が鍵を閉められた室内で餓死して亡くなった事件がありました【大阪2児餓死事件】。
このとき私は俗に言う「妊娠希望」で、稽留流産や化学流産を繰り返して、卵管造影をしても一向に妊娠することもなく、生理が来るたびに大きなショックを受けていた頃。
シングルマザーの長期間にわたる育児放棄によって、おむつも取れていない幼い姉弟が密室のマンションでどんな姿で亡くなったのかと思うと、悲しくて悔しくて怒りでいっぱいでした。
なぜ子どもがほしいと思っている私の元には生まれなくて、
なぜこんなひどい親のもとに生まれてしまったんだろう、と。
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5月の下旬、手塚治虫原作のアニメ映画 "手塚治虫のブッダ"と、"BUDDHA2"のビデオを借りて見ました。
声優が吉永小百合さん、松山ケンイチさん、真木ようこさんなど、そうそうたるキャストでした。
吉永小百合さんは"マーヤー天"の声を担当していたのですが、本当にすべてを包み込むような素晴らしいお声をお持ちだなと思いました。
"手塚治虫のブッダ"は、冒頭から争いや人殺しのシーンばかりで、
斬られたり、焼かれたり、踏みつぶされたり。
以前の私なら、目をそむけたくなるような生臭いシーンばかりでした。
私はこういう映像が嫌いです。
野生動物のドキュメンタリー映像も直視することができません。
でも、今回、私は目をそむけずにすべて見るようにしました。
心を無にして。
感情移入しない。
だから悲しまない。
でもこの心持ちって、ちょっと虐待やイジメに似ているのかもしれない、と思いました。
自分が傷つかないために。
もしくは、期待して裏切られないように。
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"BUDDHA2"の最後、私は涙を流しました。
たくさん人を殺して、母と慕った人までも無惨に亡くして、生きる希望を失くした男に対して、シッダールタはこう言います。
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救えたはずの命。
親がダメなら、別れた父親が、親族が。
児童相談所が、警察が、地域が、社会が。
みんなが悔やんでいます。
あの小さな体で、臓器が5分の1に委縮してしまうくらいの耐えがたい精神的な恐怖と失望と体罰に耐えて亡くなった女の子。
後から来た継父に虐待されて、母親に見殺しにされて、弟と差別されて、誰にも看取られず心配されず命尽きた女の子。
小さな女の子の尊い命が果たした大きな使命に、ただただ敬意と愛を贈りたいです。
私の娘が5歳の頃より、ずっときれいな字で、とっても心に響く文章だよ。
みんなが褒めてるよ。
すごいね。がんばったね。
気付いてあげられなくてごめんね。
結愛と書いて「ゆあ」ちゃん。
ステキな名前を使命に持って生まれてきました。
継父が、あなたにしたことを心から悔いて、内臓が縮むくらい自分自身を「しつけ」て、今後同じようなことが起きないよう過ちを説いて教えられるように
あなたを生んだ母が、名前をつけた時のことを思い出して、悔いて苦しんで、張り裂けそうな心でいつかあなたに思う存分の愛を与えたいと思うように
そして、あなたが、天国で大きな大きな愛に包まれて癒されていることを願っています。
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